2026年3月5日、京都・祇園の地に誕生した「帝国ホテル 京都」。
昭和初期の名建築として親しまれてきた登録有形文化財「弥栄会館(やさかかいかん)」の意匠を美しく継承し、全55室のブティックホテルとして生まれ変わりました。
当時の建築美と現代のアート、そして帝国ホテルが長年培ってきた最高のホスピタリティが融合した、極上の滞在でした。
弥栄会館の記憶を継承する建築とデザイン
客室はすべて50㎡以上のゆとりある造り。内装デザインは、世界的に活躍する杉本博司氏と榊田倫之氏が率いる「新素材研究所」が手がけられています。
■ 新旧の調和と歴史の継承
1936年(昭和11年)築の弥栄会館で実際に使われていたガラスや外壁タイルなどが館内随所に再利用されており、当時の面影と歴史のぬくもりを静かに伝えています。
■ アール・デコ様式と国産銘木

弥栄会館の竣工当時に流行していた「アール・デコ様式」を取り入れ、直線や多角形をあしらったモダンな意匠が特徴的です。館内の家具には、すべて上質な国産の欅(けやき)が使用されています。
■ 圧倒的な石の表情

エレベーターホールのドレープ状の壁面には「田皆石(たみないし)」を採用。自然素材ならではの力強い質感と重厚感が、空間全体を上品に包み込んでいます。
■ 杉本博司氏によるアート意匠

館内には松竹図(コンシェルジュデスクの背景の襖絵まず目を引きます。)
小田原の江之浦で撮影された写真作品などが配され、独特の和の美意識と現代美術が見事なハーモニーを奏でています。
■ 螺鈿(らでん)が輝く看板

エントランスで迎えてくれるのは、樹齢約1000年のケヤキ一枚板で作られた看板です。文字入れには、貝殻の内側の美しい真珠層をはめ込む伝統技法「螺鈿(らでん)」が用いられており、光の当たり方によって高貴な輝きを放ちます。思わず見とれてしまう美しさです。
伝統が息づく温かなホスピタリティ

到着後は、宿泊者専用ラウンジにて上質なお茶とお茶菓子をいただきながらのチェックイン。



ラウンジ内は、小菓子ドリンクも充実しています。
チェックインからチェックアウトまで、どのお客さま・どのスタッフの方に対応していただいても、変わらず温かく行き届いた丁寧なサービスを受けることができます。歴史の中で育まれてきた伝統と徹底したおもてなしの基準は、やはり外資系ホテルとは一線を画す高い格式を感じさせてくれます。
地下1階の神秘的なウェルネス空間


地下1階には、ジムやスパのほか、神秘的な雰囲気が漂う屋内プールが完備されています。
プールの壁面には、かつて弥栄会館の外壁にも使われていた岡山県産の「北木石(きたぎいし)」をダイナミックに積み上げ、まるで静寂な洞窟のよう。間接照明のやわらかな光が灯り、石肌が美しく水面に映り込む幻想的なデザインとなっています。
お部屋:グランドプレミアツイン(504号室)


今回宿泊したのは、本棟の「グランドプレミアツイン」(57㎡〜59㎡)。
- 広さ:57㎡
- 階数:5階(504号室)
- 定員:1〜2名
- ベッド:幅130cm × 長さ205cm(2台)


ルームキーは、ホテルの外観が精密に彫刻された名刺サイズの特製木製キー。プラスチック製にはない木の趣があり、宿泊の記念として持ち帰ることができるのも嬉しいポイントです。客室ドアの「504」の部屋番号には、レトロで愛らしい「弥栄フォント」と呼ばれるアール・デコ調の文字が使われています。
504号室は、弥栄会館時代のシルエットを受け継ぎつつ、京都の伝統と響き合う洗練されたモダンな空間。足元から大きく開いたフラットな大窓が印象的です。
窓から見下ろす京都の町並みは、早朝の凛とした静寂から夕暮れのやわらかな賑わいまで、時間とともに表情を変え、移りゆく京の風情を存分に堪能できました。



ベッドのリネンやマットレスはもちろん、ターンダウンの仕上がりに至るまで、まるでミリ単位で測られたかのように隙なく美しく整えられており、深く快適な眠りへと誘われます。アメニティはミキモトと、ペンハリガン

Penhaligon’sは1870年にロンドンで創業した英国の高級フレグランスハウスです。優雅で深みのある香りに包まれます。

冷蔵庫の中やスナック類はフリーになります。

グリーンのオリジナルバックはお持ち帰りできます。

【ディナー】フランス料理「練(れん)」のシェフズテーブル
楽しみにしていた「フランス料理 練」での夕食。

当日はカウンター席が貸切対応だったため、特別に素晴らしい個室をご用意いただき、2名での超豪華な貸切ディナーとなりました。



お料理をご案内してくださったのは、若き実力派スーシェフの大澤翔太氏。
どのお料理も完璧な火入れには、若きスーシェフとは思えない凄みすら感じられ、終始圧倒されました。



- 焼きたてのブリオッシュと共に提供されましたイチゴとキノコはバターです。







崩れではなく食べかけです(-_-;)



絶妙なタイミングで運ばれてくる極上の一皿一皿に、シェフの楽しく洗練された会話という最高のスパイスが加わり、まさに帝国ホテルの名にふさわしい最高峰のシェフズテーブルを体験することができました。本当に贅沢で至福のひとときです。


公式ウェブサイト写真
東山を一望するルーフトップバー
本棟の最上階屋上には、宿泊者限定のルーフトップバーが誕生しています(3月〜11月営業)。
ここは、東山の美しい山並みや景観を一望できる特等席。八坂神社の西楼門や本殿などを上から見渡すことができ、心地よい風を感じながら京都ならではの絶景を楽しめます。

【朝食】割烹「祇園川上」監修の限定和朝食

朝食は、前日までの予約が必要な宿泊者限定の「和定食」をいただきました。

公式ウェブサイト写真



- メニュー:割烹「祇園川上」監修 和朝食
- 提供場所:オールデイダイニング「弥栄」(本棟2階)または インルームダイニング(部屋食)
- 営業時間:7:30頃〜10:00(朝食営業全体は6:30〜10:30)
- 料金:7,500円〜(税込)
- 条件:宿泊者限定・前日までの要予約・数量限定(1日30食限定など)
運ばれてきた瞬間に目を奪われる、端正な六角重箱。
「からすがれいの西京漬け」おご飯は甘み豊か京、割烹の繊細な味付けを堪能できる至高の朝ごはんとなりました。
おわりに
弥栄会館の記憶と美学を忠実に受け継ぎながら、現代のラグジュアリーへと昇華させた「帝国ホテル 京都」。
歴史ある祇園の街並みに溶け込む洗練された空間と、行き届いたおもてなし、そして最高の食体験。京都での滞在を一層特別なものにしてくれる素晴らしいホテルでした。












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